2006年5月9日、緊急集会「教科書問題」を考えるシンポジウムが開催され、以下のアピールを採択しました。

プログラム

 開会あいさつ
 報告1 高嶋伸欣 「高校教科書検定から見えた沖縄記述の実態と課題」
 報告2 津多則光 「岩波『集団自決』訴訟のねらいと私たちの課題

 会場発言
 シンポジウムアピール採択
 閉会あいさつ

[緊急集会 「教科書問題」を
考えるシンポジウム]チラシ

「沖縄から教科書問題を考えるシンポジウム」チラシ

高嶋伸欣さんの報告

津多則光さんの報告

会場の様子


「教科書問題」を考えるシンポジウム アピール

 私たちは、本日のシンポジウムにおいて、沖縄戦に関わる歴史歪曲の動き、歴史の真実を伝える重要性を認識しました。

 2007年から使用される高校の歴史教科書の沖縄戦記述は、現行本に比べて住民に対する軍の残虐行為や自決強要の記述が消えるなど、変化や簡略化が指摘されています。その多くは出版社の自主規制によるものと報じられています。私たちは、「歴史の真実を子どもたちへ」という観点から、沖縄戦の事実を教科書から削除、歪曲する動きに対し、教科書に沖縄戦研究の成果を反映させるよう県民の運動を作り上げてきました。

 昨年の中学校社会科教科書の採択、自由主義史観研究会による「沖縄プロジェクト」の「集団自決」歪曲の動きなどに対し、問題点を指摘し声をあげてきました。

 今回の高校の教科書に対する検定問題、そして「沖縄戦集団自決訴訟」と私たちは、これらの動きに対し、その問題点を明らかにして多くの県民とこの問題についてとりくむことが必要であるとの認識に至りました。

 私たちは今後、教科書問題について今年の高校教科書の採択、そして次回の中学校社会科教科書の編成に向けて、教科書記述のチェックを行い、私たちが本当に沖縄の子どもたち、そして全国の子どもたちに学んでほしい沖縄戦の実相を教科書記述に反映させるようにとりくみをすすめましょう。

 そして「沖縄戦集団自決訴訟」における座間味島と渡嘉敷島の「集団自決」は軍命令によるものではなく、住民の自発的意思による名誉ある行為だったという主張に対して、これまでの教科書裁判の運動などの経験と研究の蓄積を大事に、歴史の歪曲を許さない運動をつくりあげましょう。

 また、「愛国心」を盛り込み、権力による教育内容への介入を許す教育基本法の改悪案がいよいよ政権与党によって国会上程されようとしております。11日には法案の審議が開始され、特別委員会が設置されて「改正」に向けての議論が、急ピッチで進んでいくことになります。教育の主人公はもちろん子どもであり、国民一人ひとりに直接かかわる重要な問題です。これからの日本社会を担っていく子どもたちの生きていく力、心のあり方は、社会や国のあり方をも左右するものです。このような重要な問題を一部の与党の議論のみで上程し、国会の数の力で成立させるなど、絶対に許されないことです。

 私たちは、教育基本法改正のこのようなやり方に反対します。現在進められているこうした動きを多くの県民に広げ大きな運動をつくりあげましょう。

2006年5月9日
「教科書問題」を考えるシンポジウム 参加者一同



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