(第60号;2007) 新垣仁美 「エコロジ−ショップをしていて思うこと」
連日、観光客や地元客でにぎわう那覇の牧志公設市場。その少し裏手になる場所(牧志第二公設市場跡地)で、私は無農薬野菜や無添加の石けんや国内産の素材にこだわった食品など、環境にやさしい商品を扱うエコロジーショップ(以下エコショップ)を運営している。ここは“市民に向けての環境の情報発信の場所”として存在し、現在、立ち上げて2年目になる私たち若い環境NPOメンバーが那覇市からの委託を受けて行なっている。
私にとってエコショップは、毎日が勉強の連続である。特に、原材料や製法など色々とこだわりのある製品が多く、お客さんに安心・納得して購入して頂けるように、市販の製品との違いなど、きちんとした商品知識を備えて分かりやすい説明を心がけている。
このショップを始める前まで、今地球で起っている様々な環境問題の深刻さを頭で分かっていながらも、実際の生活の中では、環境にやさしい製品を使おうとかそういった日常の消費活動から意識することがあまりなかった・・・。どころか、当時は学生という事もあり、製品の「質」よりも「安さ」や「量」を基準にしたお買い物をしていた。しかしエコショップに関わり始め、日頃私たちが使用している食品や石けんなどに入っている合成化学物質や添加物が体や自然に与える影響をあらためて知った時、安いかどうかで判断してお買い物をする事は罪だと思った。
こんな小さい沖縄だが、基地問題はもちろん、環境問題においても深刻である。埋め立てや土地整備など開発事業による影響も大きいが、やはり一番日常的な環境問題として大きく占めるのは、私たちが毎日の消費活動の中で出てくるゴミや生活排水が与える影響だ。こんな小さいシマにこれ以上の負担をかけない為にも、そして私たちの体の為にも、やはり毎日使うモノ(商品)は将来の環境を見据えてきちんと選びたい。
さて、エコショップで扱っている商品は、一般で販売されているもの違って、環境に配慮されて作られている事はもちろん、工夫がこなされているモノ、知恵がつまってできたモノ等々・・・色々あるが、特に印象に残ったもの・珍しいと思われるものをいくつか紹介したいと思う。
まず1つ目は、洗剤いらずの、炭とお塩で洗濯ができる「洗濯ボール」。使い古しの靴下を利用し、靴下の中に炭とコルク(浮きとして)を入れ、巾着状に作り上げている。使い方は洗濯物と一緒に洗濯ボールとお塩小さじ1杯を入れて回すだけ。炭が水を活性化させることにより、汚れを浮かし、お塩は漂白をするという役割を利用したもの。河川への負担がなく、すすぎ水の節約になる。あまりの以外さに皆驚きます。
次に、ブラシの取替えができる「エコハブラシ」。柄の部分を捨てずにブラシを代えるだけなので、ゴミが減らせます。もちろんブラシの詰替用も有。さすが環境先進国ドイツの製品、いつも人気があります。
そして次に、なかなか堂々とは言いづらいですが、女性にはぜひ知って欲しい「布ナプキン」。名前の通り布生地なので、洗い回せてゴミも出なく経済的。また、お肌にもやさしいです。使い捨てのナプキンはゴミの排出としても多く、水分の吸収をよくするために製品自体に色々と化学処理を行なっているそうで、お肌にもよくないと言われています。
最後に、よく、おばあちゃんの知恵袋として紹介されたり民間療法で使われている「里芋粉」。打ち身・ねんざ・様々な痛みを取る効果があります。水でペースト状にし、患部に湿布をする。ジャガイモでも代用できるそうです。民間療法は、身近な素材・食材を用いて症状を抑えたりするもので、症状に応じてたくさんの処置の仕方があり、昔の人の知恵は本当にすごいものだと感動してしまいます。
ここまで色々とエコ商品を挙げてきましたが、エコ商品を買わなくとも、お金をかけずに身近なもの・自分でできることも一杯あります。特に民間療法の場合は、比較的、どこでも手に入る素材なのでお金はかからない。布ナプキンでも、使用しなくなったタオルや生地などを折りたたんで代用できるし、炭と塩の洗濯も、その素材があればできる(こうやって紹介すると私たちのお店の商品が売れなくなってしまいますが・・・)。
話は変わりますが、最近テレビコマーシャルでお酢成分入りの台所お掃除洗剤が発売されたと流れていましたが、元々はお酢だけでも十分に効果はあるのに、なぜ余計なものを混ぜて売るのだ??と不思議に思った事があります。お酢だけ買って使ったほうが安全だよ・・・と。
現在は、本当にモノが溢れ過ぎて、お掃除の用途・場所に応じて専用に製品が作られている。しかもその成分は、人工的に作られ、あまり体にはよろしくないものが一杯あるのです。
何が安全で、何が危険かを、やはり消費者はきちんと見極め、賢くなる必要があるのではないかと感じます。
昔の人々が長年の経験から紡ぎだした生活の知恵や、なるべくシンプルな生活(食べものにしても、生活全体にしても)を心がければ、「自然」と「自分」にとって、やさしい生活になるのではないかと、エコショップを通して感じています。